日本の神々が眠る街、横須賀。
横須賀港は、今から150年前、嘉永6年(1853年)米国ペリー艦隊の黒船4隻が久里浜に上陸して以来、
横須賀製鉄所、海軍工府、軍港として発展を遂げた。
横須賀駅を降りて、直ぐに目に飛び込んできたのが、海上自衛隊司令部と護衛艦。
そして、桟橋付近に停泊する不気味に黒光りした二隻の潜水艦。
季節外れの長閑な小春日和とは対照的に、港湾に浮かぶ重々しい戦艦を眺めながら、
客足の少ない殺風景なレストランの2階で「軍艦カレー」を試食した。
汐入駅付近の路地裏から商店街に抜ける通りには、星条旗、黒人歌手のポスターや張り紙と共に、
侵略の勢いが未だ衰えそうもない「アメリカ文化」が我が物顔に所狭しと軒を並べている。
僕は、雨風に晒された巨大な鉄人28号と西洋かぶれした若者の虚勢を尻目に、
レディガガと軍艦三笠のポスターが貼られた狭い商店街を足早に通り抜けた。
そして、近い将来、余りにも長過ぎた「不毛のトンネル」から自力で抜け出し、
再び、「日本の陽」が天高く昇る日が来ることを切望しつつ、
明治天皇崩御の日に愛妻と共に割腹自殺を遂げた武将「乃木大将」の銅像と、
悲惨な戦争の犠牲になって死んでいった「日本の若き軍神たち」が眠る横須賀を後にした。
001 JR横須賀駅付近のトンネル
002 吉倉桟橋から望む海上自衛隊司令部と護衛艦
003 二隻の護衛艦
004 吉倉桟橋
005 吉倉桟橋から望む二隻の潜水艦
最新更新日: 2011年01月12日 14:05
(C) 2010 神宮司修 Osamu Jinguji, All Rights Reserved.